男性保育士の注目のされ方

男性保育士の人数は年々増加してきています。
厚生労働省の調査によれば2013年時点での保育士登録者数約119万人に対し、実際に保育士業務についている人の数は約43万人でこのうち約4%程度は男性であるということが分かっています。

単純に人数として計算した場合、この4%は約18000人ということになりますので、保育所の集まる都市部などではこれから預けようとしている保育所に男性保育士さんがいる確率はかなり高いのではないでしょうか。

なお調査を開始した1995年時点での男性保育士の割合は0.8%であったとされているので、わずか20年程度の間に7倍にもなっているということが分かります。

保育の現場において男性の手が必要とされることは少なくなく、実際に勤務をしている女性保育士さんや、その施設の運営責任者が積極的に男性保育士を採用しているということも珍しくありません。

男性保育士を採用したいと考えている施設にしてみれば、全体のわずか数%しかいない人を探すわけなので、業界的には取り合いになる状況も発生しています。

ただし実際に勤務をするとなると、男性用のトイレや更衣室などそれまでなかった設備を整えなくてはならなくなるので簡単に受け入れができるわけではないのですが、それでも今後より人数が増えることで働きやすい環境が整えられるのではないでしょうか。

珍しさや性問題等など悪いイメージで目立つことも

保育士業界で大きな注目を浴びている男性保育士ですが、これは残念ながら必ずしもよいイメージというわけではありません。

特にここ近年社会的にクローズアップされているのが男性保育士に女児のトイレや着替えを担当させることへの保護者の反発です。

日本の性差文化の悪い意味での影響もあると思いますが、男性が子育てに参加することが少ないこともあって「女の子に積極的に触ろうとしている=ロリコン」というような悪い印象を持たれてしまうこともあります。

これは非常に難しい問題で、ごく少数ではあると思いますが、実際にそうした下心を持って保育士を目指す男性もいないわけではありません。

ですので男性保育士を雇用する施設や、男性保育士本人がそうした誤解を受けないための注意をしなくてはいけないのです。

数が増えてきているとはいえまだまだ珍しい存在である男性保育士さんは、利用している保護者からあからさまにジロジロと珍しいものを見るような目を向けられることもあります。

その視線は期待半分、従来までの常識ではないという好奇の目半分ですので、今後男性保育士さん同士でよい意味での期待が高まるように、積極的に活動をしていってもらいたいところですね。

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