施設の責任者との保育方針の違い

保育士の仕事では、全体的に離職率が高いことが問題になっています。
中でも転職理由のひとつとして多くの人が掲げるのが、それぞれの保育施設の責任者との意見の相違です。

保育士の業務は児童福祉法によって明確に定められてはいるものの、現場で実際にどのように仕事をしていくかはその施設の判断に任せられます。

中でも問題になりやすいのが、保育園の経営者が保育士として現場に立った経験がないという場合です。

とかく保育や子供の教育の場面になるとどうしても理想論が入り込みやすく、それがしばしば現場と経営者の対立になったりします。

逆に子供の成長のことよりも施設の利益を最優先させる経営者もおり、そのあたりで現場の保育士と対立をしてしまうことがよくあります。

特に保育士になって数年が経過して仕事を覚えてくるようになると、どうしても経営者との意見が対立する部分が出てきやすく、それが転職をするための理由になっていたりします。

職場における人間関係の問題

保育士の現場では常に多くの人とのコミュニケーションが求められてしまうことから、そこでどうしても相容れない人ができてしまい、離職を余儀なくされることがあります。

現在は少しずつ改善されてきてはいるものの、保育士の大多数は女性ということもあり、女性同士の人間関係がこじれてそこから大喧嘩になるということも珍しくありません。

また逆に男性保育士が少しずつ増えてきていることから、女性の中で男性が一人だけというような状況ができ、それが仲違いの原因になったりします。

新人とベテラン、既婚と未婚、大卒と専門学校卒といったような派閥による対立もとにかくよく起こってしまうので、内部にいる人によってはいじめのようなことを平気でしてきたりするのです。

職場内の人間関係の他にも、保護者の中にわがままを言う人がいたりすると、そのために新人の保育士さんが追い詰められて退職を選ぶというケースもあります。

長く勤めることができにくい待遇の悪さ

保育士の仕事を続けていくための大きな障害となっているのが待遇面の悪さです。
これは保育業界全体の問題で、7年以上勤務している保育士さんはほとんどいないということがわかっています。

なぜ7年が一つの節目になってしまうかというと、結婚をしたり子供が生まれたりすることで一旦休職や退職をすることになり、その後復職先に保育士を選ぶことが難しいという点が挙げられます。

女性保育士さんの場合は拘束時間が長く、体力的な問題があることにより復職ができないということがあります。

男性保育士さんの場合になると子供を養っていくことができるだけの給与を確保することができないため、本当は続けたいけれども経済的な事情により離職してしまうということがあります。

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